
先日、重粒子線治療装置を見てきました。重粒子線治療装置とは放射線治療装置の一種で重粒子線を腫瘍に照射して治療するものです。放射線治療装置はエックス線やガンマ線を用いるものが普及しておりますが、この重粒子線治療装置は炭素イオンを光速の80%まで加速した重粒子線を用います。水素原子よりも重い炭素原子を使うことから重粒子線と呼ばれております。上記画像は重粒子線治療装置の一部を構成する回転ガントリと呼ばれるものです。直径11m、全長13mの巨大な円筒形の構造物です。この回転ガントリの内部に患者が配置され、患者の周囲を回転ガントリが回転することで、様々な方向から腫瘍に粒子線を照射することができます。以前仕事で関わっていたこともあり、回転ガントリの構造は熟知しているのですが、一度も実物を見たことがありませんでした。今回念願かなってようやく実物を拝見することができました。実物はやはり大きいですね。これでも超電導コイルを使って小型化したものです。世界初の重粒子線治療装置はドイツにあるもので、回転ガントリの全長は25mあります。それに比べれば約半分の大きさなので小型ということです。この回転ガントリが回転する姿も見ることができました。巨大な構造物がスムーズに回転する姿は感動ものでした。重機というより精密機械のような動きでした。下記画像は加速器と呼ばれるものです。これも重粒子線治療装置の一部を構成するもので、直径は約40m、全周が約130mあるリング状の構造物です。内部が真空のダクトの周囲にコイルが配置され、ダクト内を炭素イオンが飛翔します。これで加速された炭素イオンが回転ガントリまで運ばれ、患者に照射されます。これほど巨大な構造物でも埃ひとつ被っておらず、新品同様に手入れが行き届いていました。






